BROKEBACK MOUNTAIN
邦題 「ブロークバック・マウンテン」 (2005)
【解説】
二人のカウボーイの20年に渡る愛を描くという事前知識で映画を観ました。山の中でぶっきらぼうにコミュニケーションする二人。アルマという恋人がいるので山を降りたら二人でアルマでも奪い合うストーリーなのかと思っていた矢先テントの中で「アッー!!」というまさかの超展開に超絶ビビってしまった。
二人はテントの中で親友でなく兄弟になったのだ・・・・・主演のヒース・レジャーはよくある不器用なテキサスの男なのであるが、その癖にアッー!!なのである。
そんな二人の関係は20年間も続いたのだ。それは20年間苦悩し続けた日々とも言える。不器用な漢は不器用な生き方しかできない。そんな哀しさ溢れる映画であった。
ヒースが離婚後に娘にも紹介し良い仲になったキャシーとの関係をほっぽり投げてしまうシーンがある。偶然カフェで再開した彼に彼女は目に涙を一杯にしながら言う
「面白いから惚れるんじゃない」
人は好きになる人を選べない。魅かれた人を好きになるのだ。恋をする、愛する辛さを至る所で感じる映画であった。
ブロークバック・マウンテンでの羊の放牧のシーンは雄大な山々の景色を臨場感溢れるバックミュージックに奏でられながら綺麗に描き出し、素晴らしいの一言。監督としての能力の高さが窺える。
個人的にはジェイク・ジレンホールが義父に対してテレビのチャンネル争いで初めてキレたシーンでアン・ハサウェイが言葉にしなかったが「あなた、ようやく言ってやったわね!!」というしたり顔をした時のシーンがなかなか面白かったと思った。ニューヨークに二人で引っ越せばというのはやっぱり不器用な男達にはない選択肢なんですよねえ。
(2015/05/19)
[amazonjs asin="B00E0HRZE8" locale="JP" tmpl="Small" title="ブロークバック・マウンテン Blu-ray"]