Bird

鳥 [DVD]

邦題  『鳥』

【解説】

めまい、サイコに続く、ヒッチコックの代表作。

ヒッチコックがこの作品でフォーカスしたのは恐怖。それもパニック恐怖だ。CGがない時代に巧みな合成技術を使用したり実際の鳥を使ったりと、大量の鳥に人々が襲われる恐怖を再現している。

ストーリーとしてはヒロインのメラニーが相手の男性ことブレナーを追ってやってきた海辺の港町で突然鳥の大群に襲撃されるという非常に簡潔なお話しだ。

大量の鳥が何の前触れもなく襲撃を始め、港町全体がと騒然したパニックとなる。襲撃された人々だけでなく映画を見ている人達すら恐怖に追い込むような恐ろしさが溢れるパニック映画だ。

メラニーは新聞社の金持ち娘。そして小さい頃に母親に捨てられたという境遇。一方お相手のブレナーは、恋人との関係をこれまで母親に潰されている。まさに彼の恋における最大のハードルである。

そんな中、侵入した鳥に瀕死の重傷を受けたメラニーは、即座の治療を必要として病院に行く為に鳥の大群の中を車に乗り込む。恐怖と不安が溢れる車内で、鳥の大群に重賞をおわされたメラニーは周囲の鳥の大群にパニックを起こし精神的に放心状態となる。

そんな彼女の隣に座った母親は、心身ともに傷ついた彼女の側でこれまで自身にとって敵であった息子のガールフレンドに対しまるで実の子供のように接する。

そしてメラニー自身もまるで幼い頃捨てられたが故に母親から得られなかった母性と安らぎを、抱きかかえられたその腕の中から得ているようであった。案外この二人はこの後上手くいくのではないのかと予兆させるシーンだ。

最後の画面一杯に写りこむ鳥の中で車に乗り込み街を脱出するシーンは圧巻の一言だ。

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